2007年3月 8日 (木)

空白の五秒間羽田沖日航機墜落事故 by 三輪和雄

ガルーダインドネシア航空が墜落しましたね。どうやら着陸に失敗したもよう。

原因はこれから究明されるのだろうけど、どんなに機械が高度になっても、事故の要因は様々なところに潜んでいる。

そこで、思い出したのがこの本。

昭和57年2月9日、死者24名、重軽傷者150名を出した前代未聞の航空機事故。機長の操縦ミスによって引き起こされた類稀な事故であった。午前8時44分頃、着陸態勢に入った直後、急に機首が下がりそのまま海に突っ込んだ。原因は機長がエンジンを逆噴射させたためと判明。このような異常な操縦を行わせたのは、妄想型精神分裂病による精神的変調であった。機長の変調を事前に発見することはできなかったのか?会社側の管理体制が大きく問われる事件となった。脳神経外科医が医師の立場から分析、究明したドキュメント。
(本の裏表紙あらすじより)

事故を起こしたパイロットの精神が病んでいる様子が恐ろしい。

宇宙から電波が来ていると感じたり、家の天井に人が潜んでいると思い、天井を棒で突いたり・・・

会社に責任を押し付けるのは簡単だけど、会社では異常な面をあまり表さなかったというし、多少の奇怪な行動を言及すると人権問題になる。26年前の日本では尚更難しかっただろう。

うつ病が現代病と言われている今、社員の心のケアをする環境も昔よりレベルアップしている。同じような事故が2度と起きないように、そう願います。

2007年2月15日 (木)

劫火 (航空事故調査官)

劫火 (航空事故調査官) by 鳴海 章

久しぶりに読み返したけれど、つくづく私好みの小説だな、と思う。
名古屋空港で起きた航空事故について、その原因と真実を追う航空事故調査官と新聞記者。
二人は微妙な距離を保ちながらも、時には戦友のようにもなる。立場は違くとも、真実を追求する情熱は同じなのだ。
事故の原因は、着陸をやり直す際に機能させる『着陸復航モード』の誤操作にある。
どうして、どのような状況下で、沈着冷静なパイロットが誤操作を引き起こしたのか。それには『自由の限界』 『機械の誘惑』といった人間の深層心理が関係しているのかもしれない…
といった流れで、事故究明している二人が、ボイスレコーダーを基に事故機のコックピットの様子を再現するくだりが一番好き。
秀作であるかどうかというより、事故究明と心理分析の要素を満たしていて、私の満足感を100%満たしてくれる小説である。

『自由の限界』とは・・・正気と狂気の境目に存在し、普段はあまり意識しないものだが、ある種の極限状態に置かれると、その境目が出現し、その限界を超えてしまうと狂気の世界に行ってしまう。

『機械の誘惑』とは・・・扇風機に指を入れてみたくなる、といった誘惑のこと。止まっている扇風機は誘惑しないが、羽が回っている扇風機は危険だからこそ、指を入れてみたくなる。危険の後ろにあるタブーに足を踏み入れてみたくなること。

2006年9月19日 (火)

慟哭 by 貫井徳郎

私の中では、名作中の名作。 この構成にはしてやられました。

気になりながらも、ず~っと考える間もなく読んでいたけど、まさか最後でこうくるとは!
事件は解決したけど、題名のとおり慟哭が聞こえてくるよう。。。ブラボー!

*3度目に読み直した後に、勢いでついつい作者に感想メールを打ってしまいました。ちゃ~んと返事をくれたよ!

沈まぬ太陽 by 山崎豊子

結構時間をかけて、全5巻読破しました。
どんな話か分からずに読み始めましたが、最初からもう止まらない、止まらない。
通勤電車の中でも、珍しく眠らずに読みまくってました。
某航空会社をモデルにしたフィクションのようなノンフィクションのような。。。
結局は労組問題を中心とした企業戦士のハナシかな? 途中、悲惨な御巣鷹山の墜落事故についての物語だったり、とイロイロと考えさせられます。
主人公の恩地さんに共感したり、同情してしまったり、励まされたり。
でも、実際は恩地さんの意見ばかり反映した本の内容で、会社側が悪者になってしまっている、とかイロイロと問題があがっているようです。
確かに、この本を読むと某航空会社の悪い面ばかりが目に付き、大嫌いになってしまった私ですが、必ずしもこれをそのまま受け止めてはいけないということね

コスメティックス  by 林真理子

化粧品業界の内幕がよく分かって面白い。

私のように雑誌の記事に踊らされる一般市民は多いからね、少しでも記事を多く載せてもらおうと、化粧品会社は雑誌の編集者にゴマをするのだそうです。
美容ページ担当者のモトにはダンボールいっぱいの化粧品が送られてくる。そして、肌ががさがさだった担当者はみるみる美しくなっていくんだって。
なんか現実味あるなぁ。
本によると、日本における某S会社のシェアは圧倒的だという。外資の化粧品会社のネームバリューも相当あるように思ってたけど、実販売力はまだまだ及ばないらしい。
確かにね、若い女性には外資化粧品って受け入れられてるかもしれないけど、Sを使っている年配の女性はまだまだ多いはず。納得です。

花探し   by 林真理子

林真理子さんの著書の中で、一番のお気に入り。図書館で2度借りて読み、ブックオフで100円で購入成功した本の一つです。

これはね、もう私の知らない世界。女優並みの美貌とモデル並みのスタイルを持ち、したたかな心を持った女性しか味わえない世界。
まぁ、お金持ちの愛人として生きる女性の話だね。繋がりはお金だけなのかと思いきや、仮想恋愛を楽しんでいる。嫉妬もする。
そんな女性の心の動きと、贅沢の仕方がおもしろいんだよね。

年齢にかかわらず、女ってしたたかだな~。

黒い家   by 貴志 祐介

あぁ~~怖かった!
描写もリアルで、字を目で追うと同時に、その時の情景がすぐに浮かんでくる。コワ~っ
確か、映画版では恐ろしい妻役を大竹しのぶが演じたんだよね。そりゃあ怖かろう。
保険金詐欺の話が土台にあるんだけど、巧みなトリックとかそんなんじゃなくて、分かりやすすぎ!な犯罪。
犯人も、犯罪を隠そうという気持ちはなさそうだし。ただ単純に、人が死んだんだから金をくれ~って。
それが異常な執着なんだよ。本当に怖い怖い。実際ありそだよな。
怖くてまだ映像で見る勇気はありません。。。

青の炎  by 貴志 祐介

「黒い家」にハマリ、「十三番目の人格(ペルソナ)-ISOLA-」「天使の囀り」と読破してきて、次に読んだのがコレ。
「黒い家」に次いで、本を買っちゃいました。んで、もう3回は読んでる。

愛する家族を守る為の、高校生の犯罪。
その動機も、追い詰められていくさまもせつなくて、最後まで逃げ切って欲しい・・・つい応援してしまう。

たださ、衝動的でなく、かなり緻密な計画を立ててるとこが、かわいくない。今の高校生ってこんなに頭いーのかな?

2006年9月18日 (月)

i モード事件  by 松永 真理

日経WOMANでこの人のことを知ってから、興味を持いたのよね。

とってもスゴイ人なんだろうけど、それを感じさせない身近さがイイ。

リクルートに入社して、「就職ジャーナル」「とらばーゆ」の編集長を経て、NTTドコモに入社。
ドコモで ゲートウェイビジネスを立ち上げる際にお声がかかり(デキル女は名前が売れてるから凄い)、今はあって当たり前『iモード』の開発に携わった。
技術的にでなく、ブレーンとして。
最初は名前のなかった新規事業に iモードという名前を思い浮かべたのもこの人。
空港とかにあるインフォメーションマークの「I」から思いついたんだそう。小文字にしたところがかわいいよね。
外部のコンサルタントとの軋轢とか、システムのバグの発見だとか苦労話はたくさん。
大変な苦労の末に生まれたiモードだったのです。

そんな松永さんは現在はバンダイの取締役として活躍されています。

過去の栄光にいつまでも囚われず常に前を向いている、それが成功する秘訣かもしれません。

魔笛  by 野沢 尚

おもしろい! 寝る間も惜しんで イッキ読み。 (だから風邪ひくんだよ・・・)
野沢 尚さんて放送作家なのかな? それくらい作品のほとんどがドラマ化されてるね。
「眠れぬ夜を抱いて」 「リミット」 「氷の世界」 「眠れる森」 「恋人よ」 などなど。
この「魔笛」もサスペンス色たっぷりの作品。

最初はソードフィッシュもビックリの爆発シーンから始まる。しかも渋谷の交差点のど真ん中で。
その爆弾テロこそが、公安警察の女性刑事「照屋礼子」が起こした狂気だった。
公安刑事として新興宗教「メシア神道」に潜入捜査していた照屋礼子が、女性教祖 坂上輪水に毒され、心の奥に潜む狂気を育てていく。 そして、彼女の次なる爆弾テロを阻止すべく走り回る 刑事 鳴尾。
その駆け引きが面白く、スリリング。 また 公安 vs 警察の確執という、日本警察の問題も浮き彫りになっている。
体面を気にしたり、縄張り争いをしたり、そんなことしてるヒマがあったら、事件を一つ解決しろって~の。

とにかく読み応えありました。既に3回リピート済み。

より以前の記事一覧

最近のトラックバック

2018年12月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
無料ブログはココログ